sam-karoのビジネスイノベーション探求 Reloaded – Q:IPOして得た現金で国債を買うのは?
このシリーズ、どこに答案を出せばいいのかわからないので棚上げしていたのですが、興味のある話題なのでトラックバックしてみます。
さて、IPOしたWeb系サービス企業がIPOによって市場から得た資金が80億円あったとする。ところが、Web系サービス企業はたまにお金の使い道がないときがある(人件費かサーバ費くらいしかかからないから)。そうすると、余剰資金をとりあえず国債(年利2%としよう) を買っているとする。
Q:株主から見た場合、この状態はどういう状態なのか?
A:「ボクのお金返してください」
説明
株式は国債よりリスクの高い投資ですので、リターンもそれなりに高くないとやってられません。国債が2%だったら株式のリターンは5%、不動産は8%は欲しい、というのが一般論じゃなかったっけ。
なのに企業が国債買っていたら、当然そのお金は2%分しか増えませんので、これでは投資家が期待するリターンを得ることができません。というわけで回答としては「お金返してください」(売り)ということになると思います。
売って得たお金で国債を買えば、企業が倒産するリスクを背負うことなく2%の利益を得ることができます。
ヒント:資本金との情報は必要? あくまで仮定の話なので、たとえば、資本金10億円、この会社のすべての株の市場価値1000億円としてみます。
あまり関係ないような気がするのですが。関係があるとしたら、会社が、経営者の意図を超えて株式市場で高く評価されちゃった場合でしょうか。その結果、当初想定していたよりもたくさんの資金を手に入れちゃって、そんなにもらっても使い道がないんですけど、ということですね。
それでも、やっぱり「売り」だと思います。使い道がありません、ということは、そのくらいの成長しか見込めません、ということでもあるので、つまり、企業の成長見込みに対して株価が高すぎるということじゃないかな、と。
このくらいでいかがでしょうか?