上場企業にMacBook Airが作れないわけ

大きな会社小さな会社」ということで、何で人はそんなに会社を大きくしたがるのだろう?とずっと考えてきたのですが、そもそもなんでそんなことにこだわるのか?と。

会社が大きくなれば簡単に倒産しないし、たくさんの人が集まることで、より大きな物事を成し遂げることができます。なのにどうして自分はこんなに大きな会社がイヤなんでしょう?その理由が、ちょっと分かったような気がします。

 ネット企業はベンチャーが多いこともあり、上場しても社会への配慮が手薄になりがちだ。特に広報は華やかなイメージで捉えられるが、企業が大きくなればクライシスマネジメントやリスクマネジメントといった泥臭い側面も重要になってくる。

 インターネットや携帯は社会的なインフラとなり、その影響は大きい。しかし社会のルールを決定しているのは、ネットへの理解が少ない層であることも事実だ。ネットの不安を取り除くためのこういった層に向けたアプローチ、政府・政治家へのロビー活動、マスメディアの問題点を押さえながら戦略的な取り組みを行うフェーズに突入している。

携帯フィルタリング「強制反対派」に支持が集まらない理由

人からお金をいただくということは、それ相応のことをする必要があるわけで、たくさんの人からたくさんのお金を集めるということは、当然責任も大きくなってきます。上場して何億というお金を預けてもらっている会社になれば、藤代さんのいわれるような責任が生じるのも、それは仕方のないことなのでしょう。

でも、上場企業にふさわしく、ネットを知らない人にも配慮して、政府・政治家へのロビー活動、マスメディアの問題点を押さえながら戦略的な取り組みを行って、自分たちが作り出すものが起こすかもしれないあらゆるリスクを勘案し….そんなことしながら新しいものって作れるものでしょうか?自分にはそうは思えません。

インターネットでの音楽配信が引き起こすかもしれないレコードショップの倒産とか、プロテクトが破られてファイルがインターネットに流出するかもしれない可能性に対して、「上場企業にふさわしい配慮」していたら、そりゃあiTunesやiPodは作れませんよね。

結局のところ、自分はそういう、新しいことを試すときに足かせがついて回るのがイヤなのだと思うのです。
だから、コンプライアンスとかISOとか、あるいは人事とか勤怠管理とか、そういうことを考えないといけない規模まで会社を大きくしたくない、いかにそうならないようにしながら、新しい物事を成し遂げるのに必要なリソースを集めるか、それが自分の興味の焦点なのだと思います。




・・・MacBookAirですか?こういうタイトルだとたくさんの人に読んでいただけるかな、とw

でも、有線LANコネクタが必要な人とか、再インストールが必要な人に配慮していたら作れるわけがないですよね。